海角七號...
今日は公館にて『海角七號』を観た。基本的には台湾青春ラブストーリーなのだが、敗戦後の引き揚げ者が台湾に残した恋人「友子」に宛てた手紙が基底になって進行してゆく。台詞一つ一つに笑わなくてはならず面倒くさいわけ(そういう作りなので仕方がなく付き合った)だが、手紙は(当然)見送る側の視点から描かれているわけではなく、去った側の一方的な言い訳(!?)が続くのだが、映画の性格上、これは仕方ないのだろう。
主演女優の田中千絵演じる「友子」さんには別に感慨はないのだが(前半随分とヒステリックな日本人女性に描かれていて気の毒だった)、60年待っていた「友子」さんはもうすでに80歳。そうなのだ。彼らの今を描く時間は今しかないのだ。
映画を観ながら、まだ学生だった20年前に関東大震災の話を聞こうとし、ダラダラしているうちに次々と鬼籍に入られた被災者の方々のことを思い出した。もう一度言う。彼らの「今」を描く時間は「今」しかないのだ。
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