獅子面...
ニューヨークから戻って以来、時差ぼけと疲れと環境の変化がともなって更新の情熱がすっかり薄れてしまいました。ようやくのんびりとした土曜日を過ごし、一息。
今日は、邱永漢(きゅう・えいかん)氏の自述伝『わが青春の台湾 わが青春の香港』を読んでいました。ひとつ興味深い記述が......すると、巡視官はいきなり拳銃をぬいて男に向かって発砲した。男は前かがみに倒れかかり、ベランダの手すりにうつ伏せてしまった。ピストルの弾丸が心臓を貫いてしまったのである。
これは二二八事件に関する記述ですが、この『獅子面』について興味はあったのだけれどずっとそのままだった。今年はこいつについて調べてみようと思います。
撃たれて死んだのは、大稲埕の老鰻(ロオモア・やくざ)の身内であったから、他の仲間が黙って引っ込むわけがない。翌二月二十八日になると、お祭りの時に出陣する獅子面を担ぎ出し、顔役たちが「店をしめろ、門をとざせ」とふれてまわった。商家は真っ昼間からシャッターをおろし、獅子面を先頭にした行列が街をねり歩き、そのデモ隊が専売局の門前に着く頃には、三千人からの大部隊にふくれあがっていた。...
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