soliloquist... a man who has funnymouth... [via gwt for mobile devices]

20070318

無能を隠すための「大衆」...

 中時電子時報の記事から引用します。利害の絡む自治体の市長の発言です。

 まずは台北市と新莊市の間にある三重市の市長から。

"三重市長李乾龍也說,捷運延宕多年,三重市民已經忍無可忍了,絕對多數的三重人堅定支持政府讓捷運早日通車,不能讓少數人扭曲真相。"
 簡単に訳します。
 「地下鉄の開通が遅れて早数年、三重市民も忍耐の限度を超えている。圧倒的多数の三重市民は政府の地下鉄早期開通を断固支持する。少数の者たちの事実の歪曲は許さない」
という感じでしょうか。最後のセリフは自治体首長としての発言としては不適格です。「扭曲真相」とは何か、きちんと説明すべき。



 次に樂生療養院のある新莊市の市長。市のホームページの写真は品がありません。


"新莊市長許炳崑說,為了安置樂生院民,政府不但蓋了新的院區大樓給樂生院民住,新院區的環境也很好,樂生院民是他的市民,但新莊還有近四十萬市民的行的便 利要照顧,捷運如果無法通車,將影響新莊與三重民眾的權益,蓋好的捷運設備如果無法啟用,每年得花許多錢維修,真的不能再拖延了。"
 同様に簡単に訳します。このおっさん、はっきり言って全然ダメです。
 「樂生院民のために政府は新しい院を建てた。新しい環境はとてもいいですよ。樂生院民も市民です。しかし新莊市にはまだ40万人の市民が(交通の)便利を願っているのです。もし地下鉄が通らなかったら、新莊市と三重市の人々の生活に影響し、すばらしい地下鉄の設備がもし使えないとしたら、毎年維持のために更なる出費を余儀なくされる。もうこれ以上の(工事期間の)延長は不可能だ」
と最もらしいことを言っている。しかしですね、ひとつずつ反論しましょう。まず「政府が建ててあげた」という新しい住まいは、彼ら樂生院民のためのものではありません。この新しい建物ははっきり言ってただの病院です。樂生院民のことを配慮したものではありません。例を挙げれば、彼らが日常的に利用している電動車はこの建物のエレベータ内で「転回する」ことはできません。また、非常用避難経路は彼らが自力で非難するための幅を確保していません。すなわち、通常病院で行われる設計寸法でもって設計されたただの「病院」でしかないのです(彼らは"病人"ではない)。設計者もそれをチェックすべき行政も彼らの実際の生活を全くもって省みずに設計した「箱」なのです。この件はきちんと指摘されるべきなのですが、声が小さく多数の認識するものではありません。また、このおっさんの発言を読むと、いかにも樂生院の問題がここまで工期を遅らせているように感じますがこれも違います。未だ開通しないのはただ工期が遅れているだけです。はっきり言ってこのおっさん、市民の不満を樂生の人たちに転化しているだけの無能者です。どうしてこの人が首長なんでしょう?

 あまりにしょうもない発言を、批判もせずに記事にするレベルの低さにあきれますが、台灣では運動する側もメディアを利用するので、私はこれ以上の発言を控えます。後は各自リンク先を参照して意訳してみてください。


追記台北縣縣長(知事)はもっと狡猾です。近いうちにもっと政治の上の方に上がってくるでしょう。冷静な目で見ていてください。彼の発言は割愛します(というか無視)。

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